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板倉町

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平成31年2月8日 閉庁式における挨拶

更新日:2021年6月3日

私が就任した10年前を思い出せば、一切の手入れもされず、雨の日等は雨漏りのために全ての窓(スチールサッシ)の下枠にタオルをあてがい、窓下の壁には雨漏りの涙跡が全館的に付いてビショビショになっていた光景、本庁舎1階の床ではビニルタイルがすり切れ、剥がれてめくれあがり、床をはいつくばった各種電線も足に絡んで転びそうな状態は、まだ忘れていないだろう。理由を聞いたら「そのうち建て替えなくてはならないだろうから、一切の修理はしない方針できた」との話であった。建て替えの具体的な話も全くない中、役場がこれでは情けない・恥ずかしいとの意識がないのかなとの判断により、本庁舎窓枠の全面防封塗装、床の張り替え、内壁の再塗装を行ったことは、記憶に浅いだろう。2~3千万かかる試算を、その10分の1の2~3百万で応急修理を指示させていただいた。「古くてボロでも使っているうちは最低限の手入れは必要であり、手入れもしないのは町民への冒涜である。古くてもしっかりと手の届いた建物は、それはそれで良いのではないか。ボロは着てても心は錦である」と言って、最低限の手当をした。あれから10年、古いながら雨漏りもなく、役場として町民のために尽くしてくれた。頑張ってくれた。東日本大震災でも、ガラス1枚割れただけで、しっかりと耐えてくれた。ビクともしなかった。

昭和30年旧4村合併、33年に現在地に板倉町役場が初代町長根岸倉重氏により建設された。新旧庁舎の比較をすると、敷地面積は1.7倍の15,000平方メートル、延床面積は1.9倍の4,100平方メートル、建設費は10倍の20億円、エレベーター2基、自家発電72時間、雨水利用トイレ、洋式については全ウォシュレット付き、移動式書庫、広域防災無線基地局配備等、60年後の現在に相応しい対応になり、明日から3日間の引越を待っている状況である。合併当時の人口は20,050人であったが、現在は14,700人弱であり、5,000人以上減少している。これを踏まえると、職員数については、行政サービスの増大多様化に伴い約100人に1人、その他プラス臨時約90人は、果たして他自治体に比較して多いのか少ないのか、検討の必要性はないとは言えないが、職員を囲む職場環境条件は、前述のように大きく向上したと言って過言でなく、また、町民の皆様の利便性も、単に役場が新しくなっただけでなく、文教施設、公園、公民館、保健センター、B&G等、集中性も高まったことから、向上したと思っている。

長い60年の間、老朽化、狭隘化、ニーズの多様化、分庁舎ならではの利便性低下、時代とのズレに対して、不適応化と戦いながら今日まで頑張ってくれた庁舎はもちろん、町民、職員にも感謝したい。長年にわたって、板倉の喜怒哀楽を見つめ続けてきたこの建物と、一緒に働かれ既に退職された歴代の職員、そして御協力いただいた地権者の皆様、ご近所周辺の皆様に心よりお礼申し上げなければならない。なにより、2月12日からは新しい庁舎での勤務が目前に迫っている職員の皆さんは、職場環境の変化に1日も早く慣れていただいて、「庁舎も良くなったが、職員もさらに良くなった」との評価をいただけるよう努力をお願いし、また、大きく期待したいと思う。当庁舎も、本日限りで御役御免となるわけであり、人間であれば、定年を超えた退職ということでおいしいお酒と料理で慰労するところだが、最後に全員で声を合わせてお礼を申し上げて、労をねぎらいたいと思う。

「ありがとうございました」

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