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板倉町

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令和3年12月7日 第4回議会定例会開会の挨拶

更新日:2021年12月9日

おはようございます。

令和3年第4回定例会を招集いたしましたが、全議員にご出席いただきまして、ご苦労さまでございます。年末に向かいながら、今年の収穫の秋の評価があちこちで話題になっているようです。ハウス抑制キュウリや黄色く実った稲の収穫作業は、それまでの苦労を一瞬忘れさせる楽しみを伴った時期でもあるといわれますが、今秋は違うようであります。

秋の彼岸「仏さま参り」も「今年はお互いさまとして行き来は止めよう」と万一の新型コロナウイルス感染を恐れて中止にしたお宅が多かったと聞きます。もちろん外での食事の機会等は90%減とまでいわれたそうです。このようなわずかな気遣いが外食産業の大きな不振につながり、消費減による農産物の暴落現象が起こることは、改めて考えてみると必然であります。

貯蔵の利く米などは、過剰在庫による3割安、施設野菜や白菜、キャベツ、ブロッコリー、人参、大根、ねぎ等の秋、冬露地野菜も消費戻らずの大安値。加えて、重油類の大幅高騰による影響は、ガソリンや石油の値上げによる一般家庭への影響に加え、農業も含めた産業へも大きく影響を及ぼしている現状であります。しかも、農業大規模化に取り組んでいる若手農家ほど打撃が大きい実状だとの話も厳しく受け止める必要があると思っています。経済不活性により悲鳴が先行していた商工業も含め、一部の富裕層を除く一般国民全員が赤信号点滅になりつつあると認識せざるを得ない状況であります。

この2年間の新型コロナウイルス対応や長期政権下の問題処理対応は、国民感情と大きくかけ離れ、安倍政権の病気退陣を受けての菅政権の誕生は一定の期待を生じさせましたが、その1年も前長期政権の延長上の強権政治であり、国会における多数の上にどっぷりあぐらをかいた「おごりの政治」に見えたことは事実であります。それであっても、多数与党の強力な後ろ盾により誕生した政権が、いかに強権政治であっても、まさか1年ももたないとは予想できなかったというのが事実であったようです。任期満了までわずかの間での衆院選、国民目線ではもちろんのこと、自民党内からも菅首相では大敗北必至の風が日増しに強くなり、党内抗争が水面下で行われた結果として岸田総裁、総理の誕生に至ったのがついこの前のことであります。隠す、答えない、声を聞かない、説明・議論しない、国会無視による閣議決定の常態化、人事権の乱用、法の一方的解釈変更等々の独裁的といわれるような手法も、さすがに選挙では国民の反発を恐れて、超短期政権の幕引きを図ったといえる自民党が、したたかといわれるゆえんであります。いわゆる衆院選直前での世論分析を通し、新首相誕生のドタバタ劇を国民に見せることにより、新たな関心と大きな期待を国民に抱かせ、計算どおりに傷を最小限に留めた今回の衆院選の結果(勝利)を得たということであります。一方、小選挙区制の二大政党における政権交代こそが国民のための政治であることを追求する野党統一的理論を旗頭に期待された共闘路線は、対与党批判ばかりが先行し、「安心と信頼に基づく政策の中身」に不安がつきまとう結果として、予想外に大きく後退という形で終わったことも大きな問題点として課題が新たに浮上したといわれています。今後、与野党が互角の政治状況を作り出し、正常な政権交代ができる野党結集を目指し、野党第1党の出直し的な党首選挙まで行われ、来年7月の参院選に向かっての体制立て直しの再スタートが切られたことは、その必要性を支持する国民の期待が決して小さいものではないことから、頑張っていただきたいと述べさせていただきます。このことは、自由民主政治の原点であり、そのための選挙制度改正による小選挙区制の導入であった訳ですので、この実現が1日でも早まるよう野党間の議論を尽くすべきであり、選挙民ももっと積極的にその必要性を強めるよう分かりやすいシグナルを送るべきであります。

さて、岸田政権も動き出して40日、国民や各方面の声を丁寧に聞く、対話を大事にするとの公約、また、長期政治の短所は改善するとの方向性、更には、スピーディな政治スタイルを目指すとの明言に、今のところは、しっかりと対応されている誠実さを感じます。ぶら下がり会見にも菅氏との目線の違いを感じますし、スピード感、国民とのキャッチボール感も好印象を受けています。

新型コロナウイルスの沈静化は、この2か月の間で不思議なほど現実味を帯び、国民も2年前の正常な状態に戻れる可能性が出てきたことを肌で感じるらしく、経済復興と活性化のために暮れから新年に向かって全国の観光地や商店街、ホテルやバス、宴会場が慎重ながらも動き出している現状を感じます。第6波が必ず来ることを想定し、それまでに医療面でのハード・ソフトにおける反省点の克服と充実、国をはじめとした行政上の反省を踏まえた仕組みと方法論の再点検、人材の充実、国産薬品の開発等々、経済復興対策への超大型と言われる補正予算が執行され始めるわけであります。社会的弱者、学生をはじめとした対応と並行して年明けから実施される各業界支援措置、Go To EatやGo To トラベル等の活性化補助を始めとする史上空前の財政出動で、その執行に入りつつあると聞いています。その成果に期待しつつ、町においても、団体研修、スポーツ・文化のイベント、懇談会、懇親会、講演会等を再開するための感染防止措置を施し、飲食の活性化も含め、真剣に2年前以前に戻すための議論を開始しています。明るい光が直前まで来ている状況を認識しながら努力しているところであります。しかし、やはりこのまま沈静化は無理のようです。まさにここ1週間で、南アフリカやヨーロッパ諸国を中心として新変異株オミクロンが世界数十か国に、第5波の数倍ともいわれるスピードで拡散し始まっている、信じられない現状として、報道に熱を帯びてきています。国も世界最速で全世界外国人の入国禁止に近い措置を今回はスピーディーに取っていることをみると、まるで化学戦争でも起きているような状況下で初期感染防止策の徹底が再び通知されるのではないか、明るい兆しから急転する状況になりつつあるのかと、注視状態に入っているところであります。第5波終結から2か月で第6波になるのか注視しています。

このような状況下で予算編成に入っている訳でありますが、ご承知のとおり人口減少下での防災、行政サービス、医療、教育、各種産業の活性化、住宅販売、企業誘致、人口増加対策等々、難しさを大きく感じながらも積極的に対応すべく編成作業を進めているところであります。今後の新型コロナウイルスの状況いかんでは、今まで以上の強制措置もあり得ることを含め、経済は生き物であり、ちょっとしたきっかけでとんでもない方向に波及することがある訳であり、先の読めない中での新年度の事業展開予測も難しい訳であります。一つ一つ確実に町の課題解決ができるよう、年度末に向かって情報を取り込み、積極的な予算としながら、新型コロナウイルス対応も併せて、安心のできる予算づくりに励みたいと思います。

今定例会に上程しました議案につきまして、慎重にご審議いただき、原案どおり全議案可決いただきますよう心よりお願い申し上げてご挨拶といたします。

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