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板倉町

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令和3年5月13日、14日放送 TBSテレビ「news23」取材対応における町長発言内容

更新日:2022年5月11日

5月13日、14日に放送されましたTBSテレビ「news23」の新型コロナワクチン接種に関する取材対応の内容については、以下のとおりです。

新型コロナのワクチンを打った理由と経緯は?

私は現在72歳であり、当然の権利者であります。当町のスケジュールの中で、当然キャンセル者が出ることは予想されておりました。万が一キャンセルが出た場合には、大事にワクチンを使っていこうという原則論により、接種会場まで3分から5分以内の近い場所に町長室があること、役場の中でも最高齢かつ65歳以上のワクチン接種対象者であるということで、キャンセル待ち名簿へ登録をさせていただいておりました。当初から、万が一キャンセル者が出た場合には、いつでも対応すると申しておりました。ただし、町長という立場上、あまり早い時期に接種をしてしまうと、世間の誤解を招く場合もありますから、できれば当分の間はキャンセルが出ないことを願っておりました。そのような考えでおりましたところ、本日(5月13日)午後3時頃、キャンセル者が出たとの報告を受け、接種していただきました。

本日(5月13日)のキャンセル者数はどれくらいであったのか?

10日からワクチン接種が始まり、今日で3日目であります。初日は150人接種し、キャンセルが1人おりました。2日目は120人接種し、キャンセルは0人でした。非常に成績が良かったのですが、今日は対応するスタッフが増えたと言うことで、255名がワクチン接種の対象者でありました。255名の内、キャンセルとなったかたが非常に多く、12名でした。

当町は、キャンセルが出た場合に住民の中で急場に対応できるようなかたをあらかじめ登録していただき名簿を作成しておりました。そのかたに急遽連絡をいたしまして、5名に対応していただけました。それから、やむを得ず、会場にいた6名の医療スタッフのかたに接種していただきました。そして、私が役場の中では最高齢であること、キャンセル待ち名簿に登録してあったことから、接種していただきました。前橋市への公務出張から帰庁した直後、担当職員からキャンセルが出たとの報告を受けました。何より大切なワクチンを無駄にできないという判断から、接種していただきました。接種会場では、会場にいらっしゃる町民の皆様と笑顔で、談笑もしつつ接種していただきました。

キャンセル待ち名簿に登録されていたかたは一般のかたですか?

今回対象の65歳以上のワクチン接種申込みのかたです。万が一の時に対応できるかたを名簿にしており、登録されたかたへ連絡をしました。当町は、場所によっては半径3キロメートルから4キロメートルの距離がありますので、移動時間等も考慮してお願いをしたところ、来ていただけたかたが4名いらっしゃいました。お医者さんとの契約上、時間制限があり、終了時間までにとのことで、急遽7名の医療スタッフと私が接種していただきました。

キャンセル待ちの名簿には何人くらい登録されているのですか?

300名くらいです。その場で対応しなくてはならないので、キャンセル待ち名簿に登録された方々には事前の心の準備もなく対応していただいている状況です。高価で貴重なワクチンを無駄にしたくないという思いで、現場では大変な苦労をしております。国の判断の遅れやおそれなど、色々な要因が言われておりますが、そういったことで大きなお金を無駄にしている面の方が非常に問題であろうと考えております。まだ、ワクチン接種は始まったばかりですが、万が一の場合、ワクチンを捨てるようなことを避けるためには、65歳未満であっても必要であれば役場職員へ希望を募り、キャンセル待ち名簿へ登録をしていくことも良いのではないかという議論も現在しております。

栗原町長がキャンセル待ち名簿の登録者ということですが、それはどういうことなのでしょうか?

当町の場合、ワクチン接種について、保健師を中心とした担当課が対応しております。近隣の自治体と協調しながら色々なことを想定し計画してきました。しかし、計画どおりには進まない場合もあるかもしれないということを考慮し、キャンセル待ち名簿を作成し、私も名簿へ登録をして対応することとしておりました。私は、町長に就任してから13年になりますが、公平公正を公約に掲げ頑張ってきました。町長という立場ですから、一番最初に接種してしまったら、権力を使って先に打ったと誤解を招いてしまうかもしれないということを懸念しつつも、「困ったときはいつでも声を掛けるように」と担当課長には話しておりました。

そもそも町長がキャンセル待ち名簿へ登録をされているというのは、ワクチンを無駄にしてはならないということがあると思います。ワクチンを無駄にしてはならないという思いについて聞かせてもらえますか?

当然でしょうね。国がワクチンは大丈夫だ大丈夫だと言っていますが、現実には不安が日本中に渦巻いているわけです。昨日今日あたりも、総務省や県も含め、マスコミでは、ワクチンの大切さや貴重さ、現実にどのように順調に接種が進行しているかということが話題となっております。今時点で国民最大の焦点でもあります。

ただ、先程言いましたように、ワクチン接種をするにあたり、末端の自治体では大変な苦労をしているわけであります。国の言うことを信頼しながら、なお不安を抱きながら総合的に判断して、無駄にしないということを前提にするのは当たり前の話であろうと思います。考えてみると規模の小さな話かも知れませんが、ちょっとした政策の違いや判断の違いで、毎日マスコミで色んな批判が出ていますが、国の皆さんも我々自治体も一生懸命やっています。ご指摘にあるような部分も、もしかすると大きく予想が外れたりすることで無駄遣いをしてしまうこともあるのだろうと思う時に、職員にこんな大変な思いをしてまでやらせて良いのかという思いも幾分かあります。

現時点では、国内で作れないワクチンを接種するわけですから、大切にして一人でも多くのかたに接種していきたいと思います。国は当初、6本分とれるものを5本分としか計算していませんでした。それを今、日本の末端の自治体では、まさに1本でも多く大切に使おうと努力していることに、ぜひ、国民の皆様のご理解をいただけるとありがたいなと思います。

今回、栗原町長は対象のご年齢であり、ワクチンを無駄にしてはならないという思いから、ワクチン接種について何も問題ないかなと思われます。現在、いわゆる首長の先行接種について話題になっており、茨城県の42歳の首長が接種したことについて世の中で問題になっておりますが、栗原町長から見てどうご覧になっていますか?

政治そのもののモラルも以前とは違ってきているのかという感じはします。今の時代に馴染むかどうかは別ですが、昔は上に立てば立つほど、あるいは責任があればあるほど失敗をしたら自分が責任を背負い、下の者の失敗は上の者の責任、上の者の成功は下の者の成功というような言い方をされてきました。そのようなことも含め、最近では国会議員の言動についても耳を疑うようなことがあります。責任ある立場としての自覚が欠けているのではないかと感じます。国民との約束を守らず、質問に対しても答えない、そういったものが横行しています。国の中枢で起こっているこのような重ね重ねがこういった形で表れてくるのだと思います。

私は群馬県内23人の町村長の中で当選回数が4番目か5番目であり、自分で言うのは何ですが、幹部に近い方でございます。今日、群馬県町村会の新年度役員改選がありまして、そこへ8人の首長が集まりました。その中で色々雑談をしたところ、3人ないし4人は既に接種をしておりました。私もキャンセル待ち名簿の登録者でありますので、これから帰ったら、もしかするとワクチンが余っており、接種していただけるかもしれないというような雑談もしました。どこの首長も自分の置かれた立場の問題や首長としての責任、また、トップに立つからには、誰よりも身体を大事にしなくてはならないという思いでいます。それが忖度になるのかは分かりませんが、言い方を変えれば、役場の本丸が潰れては政治が機能しなくなってしまうこともあります。ですから、今日、新聞などを通じて、町長以下若手の二十何人が接種をしたなどというような情報もお聞きしておりますが、一概に一つの面だけで批判をするべきではないだろうとは正直思います。それぞれ考えた上での結果であり、そのケースが国民の良識あるいは常識と当てはまらなければ、非難の対象となってしまうのでしょう。そのような中で、責任を負いながらどの首長さんも対応されているのではないでしょうか。

ワクチン接種に関して、現場では大変な苦労をされているとお聞きしました。マスコミとしては国が自治体に丸投げしているように思われます。国のシステムが良くないために現場が大変になっているように思われますが、栗原町長から見てどう思われますか?

それは、私自身もですね。国という組織体系ピラミッドの末端にあたる首長として、国とも連携をし、町民、言い換えれば国民の日々の声を聞きながら政治を行っておるわけです。そういう意味では、非常に国の判断が遅いとか、対応が後手後手だとか、マスコミで指摘されているものも当たっているのかなと感じます。そういった意見は、直接地元の代議士さんを通して伝えたりしています。私としては、町長として憎まれ役を買うこともあるし、上のご機嫌をとって、忖度ばかりしているのではどうしようもないと考えております。

私は、町民に選ばれた町長として、そういった一つ一つを見ながら理解をしたい、あるいはしなくてはならないと自分に言い聞かせています。ただ、これだけ全世界的に決定打がない中で、日本の首相をトップとする経済産業大臣や厚生労働大臣を批判していても始まらないのかなと思います。やはり、説明責任などをもっとしっかりしないと国民は嫌になってしまうし、緊急事態宣言を何回連発しても、最後は無頓着で無反応な国民になってしまうのではないかというおそれが現実的に感じられることも事実です。一つひとつ真剣に心から対応しているという姿勢を国民に発信して伝えていくということは、我々末端の政治家にはできません。今日は、思いがけずTBSさんとお話できる機会がありましたので、言いたいことをこうしてしゃべらせていただいているところです。

やはり、国のトップに近い方々、マスコミでも取り上げる方々には、責任と自覚を持って、国民がしっかりと理解でき、納得のいけるような問答をやっていただきたいと思います。それが民主主義の原点になるのであろうと思っております。そのような意味では、若干の危機感を感じております。私も保守系の人間でありますが、嫌なことは答えない、あるいは見せたくないことは潰してしまう、黒塗りをするとか、ここのところ、ずっとそういうことが続いておりまして、それを強権政治あるいは多数派政治とかいろんな表現もあるようですが、真摯に反省すべきことは反省し、国民との会話の透明化をできるだけしていかなければ、時代の流れに反してそういう面が逆行しているのではないか、というような権力政治に感じられる面もあります。日本の政権を担っていらっしゃる内閣にも、強く要望したいと思います。

今回、首長の先行接種というものが問題になっていて、この後も続いていくと思われます。国がきちんと決めてくれていたら、こんな問題起きなかったと思われることは、何かありますか?

そういったことも当然あります。他力本願的に国がすべてを決めてくれればと誰もが言いたいでしょうし、私も例外でなくそう思います。ただ、そういったことをすべて国が決めてしまうのは、独裁国家のようにいわれてしまう面があるかもしれません。今の状況は、地方自治体の自由な裁量に任せているという意味であれば、地方分権に近いような形ですね。しかし、本来求められている地方分権とはこういうことではなくて、非常時は中央集権でも良いと思います。なかなか思うようにいかないところもあり、また、地方は地方で国のそういった立場も理解しながら全力で闘っているというのが実情です。おっしゃるように、国が一から十まですべてをしっかりとやっていただいた方が簡単です。しかし、それがうまくいかなければ、やっぱりそれなりに批判も出るでしょうから、我慢どころとして我々もやっていくんだ、という形で現在やっております。意見が大きく違うなというところについては、我々も町民の代表者として選挙を経て選ばれているわけですから、国に対して意見を発信していきます。最近では、首長あるいは国の中枢でもそういう人ははじかれる、飛ばされるみたいな風潮があり、これが最も問題だと思っております。誰もが間違いや失敗をするだろうし、それを補うのが会話です。そういう意味での相互通行や乗り入れも含め、しっかりとできてさえいれば、どんな形であれうまく事が運ぶのかなと感じます。国も一生懸命やってくれているのでしょうとは思っています。

先程、ワクチン接種は現場では大変苦労されているという話がありましたが、例えば、どんな苦労がありますか?

医療従事者の確保です。当町はお医者さんに週2日又は3日、診療の休憩時間の2時間を割いて接種会場へ来ていただいております。1人当たりの接種にかかる時間が1分だとすれば1時間で60人。そうすると、お医者さん1人が接種できる人数は、60人×2時間=120人か60人×3時間=180人となる計算です。現在のワクチンの供給状況やスタッフの確保をどうするかというのも、県内でさえ自治体によって事情が異なっています。我々も医療先進国みたいなイメージでやってきましたが、初めての経験とはいえ、日本ではこんなに遅れているのが現状です。医療従事者の確保、場所の問題、お医者さんあるいは看護師さんの苦労など、患者さん中心、国民中心の論理で基本的には流れています。色々物事を進めていく中で、お医者さんの側はそういう面があるのか、看護師さんあるいは保健師さんはどうかとか、それに関連する公務員、役場の関係、国との連携など様々な問題が出てきていますが、国はどういう風に状況を掴んでいるのだろうかと思うところです。慣れればスムーズに進むのでしょうが、このようなことに慣れることは好ましくないところでもあります。初めての経験ですから、対応がうまくいかず、批判をいただくこともあるかもしれません。いくら真剣にやっていても間違いは起こります。今後、私も謝罪で頭を下げる場合があるかもしれないことも覚悟しながらやっていく思いであります。私もそうでしたが、誰もが皆、去年の今の時点で一年後も全く同じ状況、あるいは、それ以上の大きい波が起こることは想像もできませんでした。国を信頼をしていたということが、果たして良かったのか。結果的に日本の医療がこの程度だったのかとか、いろいろマスコミの情報を毎日テレビで観ているだけでなく、多くの方々の見解も聞かせていただいておりますので、色々と総合的には反省することも多くあるのではないのでしょうか。

今日ワクチン接種したのは1回目で間違いないですか?

はい、1回目ですね。これが私に来た通知です。当町のシステムでは、接種した日の21日後を2回目の接種日として自動的に指定されるようになっております。群馬県内でも自治体によって違うところが多々あります。私は、今日の15時に接種していただいたので、2回目の接種日として6月3日の15時が指定されています。このときに打たないとせっかくのワクチンが50パーセント以下の効力になるということも承知しておりますので、ぜひ、95パーセント以上の効果を発生させるため、この日に合わせて体調管理とスケジュール調整をしていきたいと考えております。2回目接種の際もキャンセル者が出る可能性があります。2回目接種のキャンセルをすると、そのかたは接種がどんどん延びてしまいます。そのようなかたの対応をどうするかなどがこれからの課題です。

今回茨城県の42歳の町長もワクチン接種の対象ではないのに接種されたということで、批判されていますが、首長が接種の対象でなくてもキャンセル分を打ったことについて、そこまで問題ではないのかなと思いますが、栗原町長はどう思われますか?

私も先程、ご批判いただくのかなと思いつつも接種させていただきました。医療従事者をなぜ優先するのかというと、医療従事者が感染してしまったら治療ができなくなるからであり、それと同じく、行政のトップに立っている町長が感染してしまったら政治が止まってしまいます。比較的そういったものに理解を示して、「町長、まだ打たないのか。どんなことがあったって、一番先に打たなければ町民が困ってしまうじゃないか。」という、意見があることも事実です。全ての町長さんの考え方がどうかは分かりませんが、やはり上に立つ者としては、つまらぬ誤解も受けてはやりづらくなるし、自分の信念が曲がります。そういう意味で、私はできれば最後の頃に打ちたいという思いでいましたが、現実論として、突然何本も注射が余ってしまうということになれば、身近なところから調達して無駄にしないという合理的な判断もやむを得ないのかなという考えです。私の場合は、年齢も残念ながら高齢の域に入ってますから、いつかは期間中に打たなくてはならないということでしたので、役に立てるのなら早かろうが遅かろうが接種しなくてはならないとの考えでした。ただ、1日目では、さすがにそういう誤解を招いてしまいますから、トップでは接種したくないと思っていました。今日は3日目で、12人ものキャンセル者が出たとのことでした。これから、毎日キャンセルが多数出たのでは、キャンセル対応候補者探しを常にしていかないと大変な問題にもなるなと、先程、担当課長や関係職員と話し合いをしていました。

日々の新しい問題に対してどう対応していくかということが今後の課題であります。専門職の保健師さんや看護師さんは非常に大変なのではないでしょうか。まだ始まったばかりですから、具体的な対応に苦労している状況です。国が7月末までに高齢者への接種を完了するようにと言っておりますが、精一杯前倒しができる対応をしていただきたいと思っております。国はワクチンを余るほど確保したと言ってくれている訳ですから、できるだけ前倒しして進めていきたいと思います。あとはスタッフの確保に全力を注ぎ、できるだけ早く全町民の接種が完了できるよう体制を整えていきます。1番最初に打ったかたと最後に打ったかたが1年半も2年も差がついてしまうようでは、全く話になりません。必要であれば国にも意見を発信しながら、また、こうした機会も大切にしながらご指導いただき、我々も引き続き頑張っていきたいと思ってます。

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