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板倉町

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令和5年仕事始め式訓辞要旨(令和5年1月4日)

更新日:2023年1月25日

職員の皆さんは年末年始をどう過ごされましたか?年の暮れの3日間は1年を振り返り、年が明けた正月の3日間は新たな心構えや姿勢を定めるための時間になったでしょうか。

「20代から30代は希望に燃え、可能性を考える」「40代から50代は生きること、そして仕事や家庭に責任を感じる」「60代からは老いを感じ、これからの人生に満足感を見出すことを考える」という人もいます。

この3年間、新型コロナウイルス感染症が、中国から世界各国へ広がり、医療や経済の破綻をもたらしました。それに加えてロシアによるウクライナ侵攻、日本や欧米諸国による経済制裁に対抗した石油・ガスなどのエネルギー資源や食物の輸出調整に影響を受けた超物価高騰、一部の国において核兵器の使用も辞さない姿勢を見せる安全保障問題、地球温暖化などの地球規模の課題解決に明るい兆しも見えない状況がいまだに続いています。

一方、日本では30年ほど賃金がほとんど上昇していない状況にあります。物価高騰に対する春闘賃上げ率によっては、国民の生活苦が争点となり得る統一地方選挙やその他の選挙も控える年であることから、国民はもっと声を上げるべきであり、岸田政権も対応によっては進退を問われる年になりそうです。国民が関心を寄せる選挙となるようしっかりと対応する必要があるでしょう。

先日、ケーブルテレビの新春特別番組の収録において、今年の世相を表す漢字として「連鎖」を選びました。人口減少を除き、日本が抱えている課題は全て世界が抱えている課題でもあります。一つの国あるいは一部の国々だけでは解決できない課題に対し、世界各国が平和的、友好的に協調関係を築き、鎖が連なるように一体となって課題解決に臨むにあたり、日本は世界の旗頭になるべきだと思います。

日本は自由民主主義の国といわれていますが、間違った自由や権利の主張、際限のない個性や利便性の追求に比べ、それらに伴うべき義務が軽んじられているように感じられる現代社会に憂いを抱いています。 中央集権、空洞化、人口減少、晩婚化・非婚化や引きこもりの増加、選挙も含め全てに対する無関心層の拡大など、自由民主主義の自由と個人が自己の幸福を求める自由の混同、はき違えが多くあるのではないかと思うことがあります。

個人が求める究極の自由とは、一人ひとりがバラバラになること、突き詰めると孤独になってしまうことであると考えます。自由民主主義は社会全体の共通目的を最大公約数的にまとめ、手を携えて協力しながら利益や秩序を追求することを原理原則としているのであり、単に個人それぞれの自由の追求のみを目的としているわけではありません。このまま個人の自由の追求のみが異常に進んでしまうと、独裁主義にも劣る「何事にもまとまれない集団」となってしまいます。 今年は皆さんと共に個人の自由の追求が行き過ぎていないかどうかを、あらゆる面において真剣に考えるべきであり、考える年にしたいと思います。共に喜び、悲しみ、努力し、考え、協力し、団結し、想い合うことの必要性がなくなってしまうということは、友人や家族、社会の必要性を否定することと同じではないだろうか。自由民主主義という名のもとに個人の自由を際限なく追求することの危険性について述べましたが「真の自由化とは何か?」ということについて改めて考えて欲しいと思います。

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