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板倉町

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群馬県町村会広報誌「群馬自治」への寄稿(令和6年7月1日)

更新日:2024年9月20日

町長歴4期満了を目前にして思う

思えば、20年前、初の町長選に失敗し、敗戦は残念でしたが、納得をし、町議会議員歴5年半での挑戦は、悔いない1ページとして心の整理もでき、また施設園芸農家として再出発しようと決断したことが思い出されます。しかし、もう一度挑戦のチャンスが来るとは思いもよりませんでした。勝利できなかった自分が、板倉町の進展にお役に立てるのか悩んだ末、まずは勝てるのか、当選できる確率はどれだけあるのか、負けたらその影響は初回どころではないかも…との不安とも戦いながら、町の課題解決のために私欲を捨て全力で打ち込む誓いを心に持っての再挑戦でした。

その具体的原点が、16年間続けられた給与3割カットをはじめとした基本姿勢であり、以降4期もの長期間、全力投球できたのも、町民各位の応援協力のおかげであり、時に応じた叱咤激励が、常に自分を見つめ、責任と有言実行を中心に頑張るための柱となり、ハード・ソフト面の課題解決に対応できたということでしょう。国道354号線開通、八間樋橋、小中学校給食費無料化、小学校統合、新庁舎建設、車での避難場所、企業誘致など実現に至っています。

また、今求められるのは、さらなる防災機能の充実をはじめとして、町保育園、児童館の統合新築、公園の選別と充実、教育施設の補修と整備、中央通り線の延伸、国道354号線の完成、東洋大学撤退関連とニュータウン対応、少子高齢化流出人口対策、希望する若者の結婚出産の応援と産業後継者対策、人口減少下の公共施設の適性化と管理維持、行政組織役員の見直し等々、時代の変遷に伴って、スリム化を中心とした新しい行政課題が次々に挙がってきています。昭和の大合併時1.9万人超の町人口も、高度経済成長時代を経たにもかかわらず一貫して減少が続いています。2050年には9000人まで減少するとの予測に対して町民の皆さんからも「町は対応しているのか」との関心度の高さに対し、対応は尽くしていますが、国全体の問題であり、小手先の対応では解決できないことから、国へ問題点を挙げながら頑張る以外にないと考えています。日本の政治経済、官民組織、教育、国土整備も含め、全ての体系が中央集権体制として続いてきた中、地方分権化が必要不可欠といわれて久しいわけであります。

当然、変化には痛みを伴うことから、何十年経っても一向に進まない現実に対し「改善はすでに手遅れだ」ともいわれており、政治主導による地方分権は、実現の前におおかたの地方自治体は消滅してしまう程のスピードで、さらなる中央集中、地方過疎化、人口減少が進んでいます。地方によって、生産供給されてきた空気(酸素)、水(電気)、食料、資源、最も重要な労働力等々、すべてが地方の産物であり、それに支えられた中央が残っても役割分担する地方がなくなり、必要なサイクルが消滅することは理論的に明白であります。中央が生産から消費まで自家補給できなければ最重要部分が欠けることになり、中央集権も地方分権もなくなる危機的状況といえます。必要なものはすべて地方から吸い上げ、トリクルダウン型資本主義の社会形成は終わりに近づいているとの指摘もうなづけます。この国家的最大の課題に対し、多面的な考察と実行を求められてのこの20年の中で、国政は本質から離れた低レベルであり、危機感に声を大にしての論者はいても、世は実現に対し他人事であり、本質は「論より実行」であります。国民も「幸は国がくれる」他力本願的考え方から目覚めなければ、結局は首を自分で絞めることになります。選挙や他の機会を通し、我々も主張し、代表たる国に、国会議員に真剣に全力で頑張ってもらわねばなりません。

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