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板倉町

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平成27年3月10日 第1回議会定例会開会の挨拶

更新日:2021年6月16日

平成27年第1回定例会を招集いたしましたが、議員各位には御出席賜りありがとうございます。

明日は3月11日東日本大震災から丸4年を迎えようとしています。町民の皆様には発生同時刻に黙祷が予定されておりますが、議会に於いては運営上2日目開会前に行うこととなっておりますので宜しくお願いいたします。4年を経過してもなお厳しい被災地では帰町もままならない状況が続いており、特に原発事故直接の隣接自治体では死の町と化した故郷との決別にかすかな期待と厳しい現実が突きつけられる中、国・東電との補償交渉や転出地での新しい出発に戸惑う姿等マスコミで報道されておりまして、原発事故の恐ろしさを感じずにはいられないところであります。震災だけだった神戸大地震の復興とは比較できない範囲と空間、地下の汚染、原発建屋解体、汚染水処理等の問題を始めとした難問が未解決となっており誠実な対応が求められています。一度に起こった2つの災害、中でも未曾有の体験といわれる原発事故の一日も早い終結を願うものであります。

地球規模では、紛争・テロが連日の様に発生し、罪もない人民が巻き込まれる悲惨な状況が繰り返されています。イスラム各派、キリスト、ユダヤ教の絡んだ宗教戦争ととらえる部分もあれば、経済利権争奪、あるいは格差を生む政治のしくみに対する挑戦、富裕層に対する貧困層、西側に対する逆恨み的テロ行為等でありまして、血で血を洗う終わりなき戦いが各地で続いています。

先般のISILによる日本人人質殺害事件についても前述した様々な問題が複雑に絡んだ事件であり、今後の日本の外交の在り方、集団的自衛権、邦人の安全、テロ行為等に関する新たな局面に入ったことを意味する重大事件であり、国論を沸騰させつつも対峙していかなければならない問題であります。

国内に於いては、様々な外交的な課題の解決に向けた努力をしつつも何と言っても不況脱出、経済政策に視点が集中しております。日銀のインフレ誘導策を基本にトリクルダウン効果を期待する政策、円安株高による景気誘導策が積極的に行われておりますが、年率2%の成長目標もなかなか難しい様であります。円安株高により収益格差が業種により拡大し、賃上げ意欲も大企業を除いては消極的であり、消費税増税を引き金にした物価の上昇との実質賃金格差も縮まらない状況が続いている様であります。アベノミクスのプラス面の進捗に強く期待してはいるものの、ここの所の公共事業等の値上がりは異常と言わなければならず、一市二町ゴミ処理の実施設計等では基本設計より2割から3割増しもの修正を余儀なくされる状況であります。オリンピック・アベノミクス・震災復興特需によって税がバブルになって消えていく厳しい状況が地方自治体でも発生している現状であり、この影響は国民や特に弱者に大きく影響しております。この現状の打破を図るべく国民消費喚起を目的とした生活支援型・地方創生先行型を年度内補正対応で予算付けを求められており、早急の検討を終えたところであります。約一年前に大きな話題を提供した元岩手県知事 増田前総務大臣の(人口減少による)地方消滅論を踏まえここにきて一気に少子化対策、地方創生戦略が政策の前面に躍り出た感があり、良く言えば自治体間の競争、悪く言えば自治体間のつぶし合い、結果的には弱肉強食が強まり東京一極集中は弾力的になったとしても大都市に周辺の弱小自治体が吸収され、ひいては道州制に繋がるものと分析をされている面もあり、地方創生でなく地方つぶしと町村会では捉えています。

その様な中、新年度予算について町全体として歳入に於いては大きいものとして地方消費税交付金6,600万円、国庫支出金4,100万円、県支出金8,100万円、その他を含め約2億円弱の増加を見込み、逆に固定資産税560万円、地方譲与税300万円、利子割交付金200万円、地方交付税2,000万円、分担金負担金800万円、繰入金1億600万円、臨時財政対策債4,000万円等の減少を見込んでトータル前年度収入比プラス1,800万円に対して歳出を予定したものです。その中心的なものには、ソフト面では安全安心、少子化対策、介護・国保も含めた福祉産業向上対策、ハード面では庁舎建設、道路インフラ整備、企業誘致、教育施設の充実等を重点にその他予算付けをしたものです。

新庁舎建設については前述の建設費高騰に大きな不安はあるものの、予定地買収もほぼ見通しがついたことから今議会終了後、建設委員会を立ち上げ、検討委員で示された各条件を盛り込んで設計への手順を一つずつ踏み出したいと考えています。

教育関係では小学校適正規模・配置検討委員会での結果が教育長に答申されており、教育委員会改革も含め学校再編、町立保育園の在り方も含め少子化対策も含め更に議論を深める必要性が強まっており引き続き最重要案件として扱ってまいりたいと思っています。

八間樋橋、北川辺バイパスについては、28年度29年度完成に向け確実に進んでおり生活用道路についても重要町道については目鼻がつきつつあり、更に必要度に準じて進めてまいります。

ニュータウンについては企業誘致はほぼ順調に進んでいますが、住宅販売についてはニュータウンに限らず低迷していることから、新規で町内に土地住宅を求め居住される方に一定期間の奨励金支給の検討を始めさせています。人口減少対策、ニュータウン販売促進の見地から問題点もない訳ではありませんが一歩踏み出すものであります。以上、主だったものをざっと申し上げましたが、右肩下がり少子高齢化、人口減少社会等、日本が初めてしかも世界で最も早く経験する(もちろん当町としても未曾有の)政治の舵取りでありますので、新しい難問、課題続出ではありますが頑張ってまいりたいその序の年になると思っています。

今議会議案 1号~ 33号 上程いたしましたが、慎重に御審議いただきます様宜しくお願いしまして、開会の挨拶といたします。

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