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板倉町

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令和3年4月1日 令和3年度辞令交付式訓辞

更新日:2021年4月30日

おはようございます。

例年ですと、桜の花が満開のなか、年度替わりに引き続き行われる定例的な行事ではありますが、昨日、課長3名の退職に伴う辞令交付式と送別式が行われ、そのわずか1日後である今日は年度初めの辞令交付式ということで、新規採用職員や再任用職員をはじめとした辞令を交付しました。昇任昇格4名、昇任のみ1名、昇格のみ19名、そして何よりもまず最初に、私の右腕という立場で、町の方向性について共に真剣に考えながら4年間貢献していただいた中里副町長に引き続き就任していただくという辞令でありました。併せて、自治功労者として6名のかたに表彰を伝達させていただきました。昇任昇格したかた、表彰されたかたは、自分の胸に手を当てていただき、「昇任昇格や表彰に見合うことを、これまでに果たしてどれだけ一生懸命することができたのか」と改めて振り返り、今後、一層精進していただくことを切に願います。

「民間に比べて甘い、軽い」などと言われる公務員の一般的な評価は、皆さんにとって屈辱的なものかもしれませんが、「国民に対してこうあるべき」とする一方で「率先してそれを破って真夜中まで宴会をする」という国家公務員のありさまを見れば、「上があんな様だから仕方ない」とも思われますので、表彰されたかたは、ぜひ、自分の後に続く後輩に対して素晴らしい背中を見せていただきたいと思います。

今年の採用人数は平均よりも若干少なめですが、厳しい試験を乗り越えて晴れて本日を迎えた3名のかたは、先ほど宣誓した言葉のとおり、今日から公務員として精一杯頑張っていただきたいと思います。大体4~5年すると誓いの言葉を忘れてしまいがちな傾向もありますが、町長室で小言の一つも言われないように注意しながら、初心を忘れることなく、心に多少の余裕を持って町民のために励んでいただきたいと思います。

ここ数年では、入庁4~5年目の優秀な職員が退職するケースが重なっています。どこに原因があったのかと色々考えるのですが、本人のイメージと現実が違っていたのかどうか分かりませんし、そもそも、最初に選んだ職業が自分にピッタリ合うということは極めて稀であろうと思われます。「自分に合う職業はこれでもない、気に入った職業はこれでもない」といっていたら切りがありませんし、転職もやむを得ないとは思いますが、例え自分の選んだ職業がイメージどおりでなかったとしても、それでもなお頑張るという気持ちが必要ではなかろうかと思います。いずれにしても、新しい年度のスタートにあたり、今回の昇任昇格者や表彰者をはじめ、各々が自分と向き合いながら頑張っていただきたいと思います。

今もなお、まん延し続けている新型コロナウイルスは、一体いつ終息するのか。我が町でもワクチン接種の予行練習を近々行うと報告されていた矢先に健康介護課長が異動となり、後任として久方ぶりとなる女性課長が誕生しました。あまり気負うことなく、能力を存分に発揮して頑張っていただきたいと思います。

今、町が優先すべきは新型コロナウイルス感染対策であり、その鎮圧に向けて大いに期待されているワクチン接種がいよいよ始まろうとしています。それと同じく、町最大の課題である「水防災に対しての備え」を更に充実させるため、副町長、総務課長、産業振興課長、都市建設課長を中心として「緊急避難場所」の整備に取り組んでいます。町内に高台があれば悩む必要はなく、他の自治体では類のない課題ではありますが、賛否両論もあるなか、成功に向けて全力を尽くしているところです。併せて、防災訓練事業も推進しており、避難所運営の実践的な対応を更に充実させていこうとしています。

また、東洋大学の撤退問題については、1年前からほとんど進展しておらず、今後も水面下で推移していくものと思われますし、南・北小学校の再利用問題もいよいよ本格的に検討しなくてはなりません。ニュータウン地区の住宅地や商業地を含めた分譲・誘致事業を少しでも促進させるという大きな目標もあります。更に、全国的にも同様ですが、少子化や人口減少問題にどのように向き合っていくべきか。昨年の出生者数が33人という深刻な状況であり、その理由はなぜか、どこに問題があるのか、簡単に答えが出るはずもないのですが、町の賑わいを失わないよう活性化を図るためにも、若い職員からの意見を聞かせてもらいたいとも考えています。これらの新しい課題に対し、一人ひとりがそれぞれのパーツとして、あるいは新しい体制で一致団結して励んでいただきたいと思います。

最近では、パワハラになることを心配しているという類の言い訳や話がしばしば耳に入ってきます。打たれ弱いのか、辛抱強くないのか、自己主張が強いのか、本当のところは分かりかねますが、途中で失意断念して退職するというかたも時折見受けられます。「上司や先輩の注意・指導などは有り難く思いなさい」と以前は言われたものですが、有り難いと思えないのか、ダメ出しをされたかのように感じてしまうのか。「完全無欠な人間はいない」ということは当然承知していますし、批判や注意、指摘といったものは、人が成長するための肥やしとなるものです。もしも、成長過程において全く注意されることがなかったとしたら、その人は、人として正しく成長するかどうかすら分かりません。家庭では、親が愛情を持って伸び過ぎている枝を少しずつ詰め、学校では、教育過程で枝の伸び具合を更に調整し、人として最低限は備えておくべきことを身に付けながら成長していくものです。したがって、上司や先輩の注意・指導の仕方にもよりますが、それらは自分を成長させるもの、自分では気付かない欠点を正してくれるものとして受け止める姿勢が大切であると考えます。人生は一生を通じて修行であり、人の長所と短所は紙一重であるともいえます。例えば、「はっきりと物事を言い、決断も早い」という長所は「気が短く、感情で動く」と、「動作が遅く、決断も遅い」というのは「慎重であり、物事を堅実に進める」というように、全てに表と裏があります。過剰に褒められた場合には、「もしかしたら短所を指摘してくれているのかな」という感じ方もあるでしょう。また、「仕事が遅い」と直接的に言われた場合は本当にそうなのでしょうから、素直に受け入れて少しでも早くできるように努力すべきでしょう。そのような言葉や会話、当たり前のことを当たり前として受け入れられるような職場環境を整えることが大切であると思います。

先般、「報告・連絡・相談」を組織的に徹底されているはずの職員が、最も大切なその部分を欠いた行動をとったことに対し、「このままで良いものか」と町三役で真剣に議論したケースがありました。上司は上司なりの姿勢や取組を見せて部下の模範となり、部下はそれを感じ取るだけでなく、自分の背中や足跡を追いかけてくる後輩の良い見本とならなければなりません。

最近では、「板倉町の職員は素晴らしい」と言われるようになり、町長としても有り難く思うわけですが、それでもまだまだです。そのような意味では、私自身にも未熟なところがありますので、自己批判をするとともに、他者からの批判の声にも耳を傾け、それを素直に受け入れて反省し、「どこが足りないのか、どうすれば更に良くなるのか」と常に考えています。「誰しも完全無欠ではないということを互いに認めつつ、欠点を指摘された場合には、それを素直に受け入れられる姿勢が大切である」と全ての職員が常に意識していただけるよう切に願い、年度初めの訓辞とします。

一年間、よろしくお願いします。一緒に頑張りましょう。

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