メニューにジャンプコンテンツにジャンプ
板倉町

トップページ > 行政情報 > 町長の部屋 > 町長の思うこと > 令和3年度 > 令和3年9月17日 第3回議会定例会閉会の挨拶

令和3年9月17日 第3回議会定例会閉会の挨拶

更新日:2021年9月24日

おはようございます。

9月7日から実質7日間にわたり、令和2年度各会計決算5議案を中心に、令和3年度各会計補正予算2議案を含む、全11議案を審議・可決いただきまして誠にありがとうございました。

さて、オリンピック・パラリンピックの成功、新型コロナ感染症対策の沈静化を武器に衆議院任期満了までの自民党総裁選挙を含む政治日程を有利に展開し、強く続投を計画していたとされる菅総理の思惑は、あっけなく外れ、まさに「政界は一寸先は闇」の定義どおり、議院内閣制の中での「自民党総裁選挙への突然の不出馬表明」は激震となりました。

9月3日、まさに今定例会初日の所信の挨拶の中でも申し上げましたが、行き詰まった首相の危険水域まで落ち込んだ支持率、人事を武器に強権を駆使して8年余りの長期政権を支えて政治のど真ん中にいた菅氏でしたので、あまりにも全てにおいて評判が悪すぎたにしても、まさか1年ももたない短命の首相になろうとは思ってもいなかった状況でのあからさまな政権の投げ出し、あるいは投げ出さざるを得なかった現実は、国民の意に沿わない、地位を守るための排他的問答無用な政治手法に対する「ブーメラン的回向の結果として当然のこと」との論評が各マスコミの中に共通して見られるところであります。

温厚そうな独裁者、圧倒的多数の上にあぐらをかいた8年間、その中で行った数々の非民主的な手法のしっぺ返しを受けた「自分の力量を錯覚した悲しき宰相」との評は的を射るものとして、国政の教訓になれば幸いなことであります。そういった政治手法からの脱却の喜びの反映か、首相交代によって新型コロナ感染症解決に明るさをもたらす期待からか、株価の上昇気運はその現れであり、総裁・首相の交代劇が、新しい世の中の幕開け的な喜びとして一斉に打ち上げられた花火のような31年ぶりの株価の高騰は、皮肉なものといわれています。錯覚によって一時の栄華を極めた権力者の退場を喜ぶ国会議員・国民の姿を映し出したものと、今後の政治の有り方としての教訓としなければならない大きな政変といえるかもしれません。このような反省の上に立った総裁選の各立候補者。当初は考え抜いた公約として評価を得ていたように見えていましたが、いざとなると派閥力学や領袖の考えに影響され大きな後ろ盾を得るためのご機嫌取り的な行動が加わり、公約の重要な部分が失われると思われる二重構造のカイライ政権になってしまうと揶揄される腰砕け現象が散見される状況です。このことは、何が理由で現政権が倒れ、何をやめ、何を修正し、何を国民が求めているのか、ついこの間まで国民の心と乖離した政権のおごりといわれた夢の中からいまだに数人の立候補者さえ抜けきっていないのかと危惧の念さえ感じずにはいられません。日本の首相を選ぶ自民党の総裁選、9月29日投開票を引き続き関心を持って見つめて行くべきと思います。安倍政治の8年間を支えてど真ん中にいた菅氏が、なぜ一年も経たない中で、やる気満々であっても退陣を余儀なくさせられたのか。原因は、8年間の政治手法や政治的思考の国民感情との乖離、対話無視、説明責任の不履行、不祥事発覚時の責任を取らない体質、隠蔽体質等であるといわれる中で、これを踏まえた党としての改善を実行できる指導者を選ぶための総裁選が、単なる顔を代えるだけのものではないことを当事者は忘れてはならないということであります。改革がどこまで実行されるのか見定めてまいりたいと思います。

さて、幸いなことに、オリンピック終了後から新型コロナ感染症の様子は日ごとに好転しています。しかし「同じ結果の繰り返し」との評もあったことから、さらに緊急事態宣言を9月30日まで延長との決定を群馬県でも追随しています。経済の影響を考えると、関係業種各位には更に厳しい局面が続く訳ですが、何回もの繰り返しドブに捨てたような大きなこれまでの対策費を考えると、後のない状況とも言えます。最大予測値に近づきつつあるワクチン接種状況の進展と、その効果を期待しつつの徹底的な人流の抑制策ということで、他に有効打もない中での努力として全国民で協力して戦いに挑むことを再認識しての緊急事態宣言の延長ですので、今までの集大成としてもうひと頑張りお願いしたいと思っています。

9月13日、知事からの電話と臨時記者会見を通し、9月30日までの努力とその結果次第では、10月中下旬から経済対策として需要喚起策を実施する旨の発表がありました。愛郷ぐんま(旅行への助成、一人一泊あたり5,000円の割引)、30%を上乗せするGoToEatキャンペーン食事券発行等のようです。もちろん現状時点で心配される病床、宿泊療養施設のさらなる確保、新治療法の実施等対策を充分進めながらワクチン接種も加速させ、年明けには3度目のブースター接種も視野に入れながら全国接種率1~2位の状況を更に守り進めていく、そして10月中下旬からワクチンパスポートの活用を前提に、各自治体と連携し早期実現に向けて走り出す予定の様であります。もちろん、この件についてはワクチンパスポート使用の際の「差別の心配」「無接種のかたに対する不利益の問題」「予防接種の選択の自由の問題」など、予想される諸問題に対する最大の配慮・対策を確定した上同時出発を目指すべきである旨を申し入れております。また、県の計画した旅行券や食事券等に際して不公平感や誤ったメッセージ、その方法論等には地域間、産業間等の不公平感、極端な人流刺激策にまで国民の税を使うことへの問題意識が併せて存在することに注意を払う必要性も東部振興局長さんにすでに伝えてありますので、まずは完全に近い沈静化を目指してに町民の皆様に協力を願うところであります。完全沈静化には2~3年、年末には第6波もあるとの予測もあったりと不安な状況の中ではありますが、進む以外にありません。

本来ですと、収穫・実りの秋、行楽の秋、食欲の秋、ふるさと祭りの秋、スポーツの秋等年間で最も充実し、人流が活発化し、生きがいを感じ、そして親しい友人・仲間との交流も深まる時期ですが、やむなく昨年同様、ほぼ全てにおいて自粛の秋になりますが、新型コロナ感染症によって出来上がってしまった悪しき2年間の慣行が今回で終わりになりますよう、また、台風14号の接近も1~2日後に予想されますことから、万が一に備えて準備万端に対応いただくことを祈念申し上げ、閉会の挨拶といたします。

 

このページに関する問い合わせ先

  • 総務課 秘書人事係
    電話:0276-82-1111(ダイヤルイン 82-6121)
    ファクス:0276-82-1300
  • お問い合せ