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板倉町

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令和6年新春特別防災講演会あいさつ要旨(令和6年1月20日)

更新日:2024年1月25日

あけましておめでとうございますとの挨拶を躊躇するような能登地域の大地震。まず、死者200名を超す多数の被災された皆さまにお悔やみとお見舞いを申し上げます。また本日は、1年以上前から防災第一人者、片田先生のお話を直接町民のかたに聴いていただこうとの計画に、多くの皆さまにご参加いただいて、開催できましたこと、お礼申し上げます。

さて、長かったコロナの影響がようよう落ち着き、人々の動きの活発化に伴って経済も明るさを取り戻して、いよいよ昇竜といわれる辰年の縁起にあやかって、良い年になって欲しいと願った元旦の矢先、こんな大惨事に見舞われようとは誰が想像したでしょうか。自然の脅威と分かっていても、人間にとって不都合な事件には、ただただぶつけようのない怒りと落胆が沸いてくるだけであります。しかも、我が人間だけが、地球の征服者のように勝手に利便性・経済合理性を追求する中で、結果として自然破壊や環境破壊を繰り返しているわけであり、広くその対応が指摘されているにもかかわらず、後手に回っている現状は、異常気象の名のもと、地震は全く別物としても、ほとんどの自然災害に対し、人災であるとの厳しいものを感じざるを得ません。

当町も当然、地震の心配も少なからずありますが、むしろ水害には大きな注意を払う必要のある町であります。平地で海抜は低く、1000年に1度の水害では、町土の90%以上が水没すると予想されるからであります。国交省の肝いりで堤防のかさ上げ強化や内水排水事業やソフト対策事業は数次にわたって行われておりますが、未曾有の災害に安心はありません。

町長に就任以来15年。防災の中心に避難の重要性を位置づけ、死亡者ゼロを目指し、シミュレーション、訓練、検討を繰り返してきました。広域避難も含め、なかなか実効ある避難も壁にぶつかることもありますが、一次的対応については、町内2か所の緊急避難場所の整備を進め、車による避難と組み合わせることで、全員安全の確保の目途を付けたところであります。避難が長期にわたる場合、二次避難も当然視野に入れなければなりませんが、それぞれの避難集団の避難路を指定し、渋滞の心配をクリアさせ、早めの避難開始により「車での避難」の欠点を無くすことで、目的を達成させたいとするものであります。昨年から予行演習に入っており、今後も繰り返し多くの皆さまに参加協力を促しながら精度を高めていきたいと思っております。

片田先生には、この15年、動くハザードマップの作成や出前講座などにゼミ生も含めて多大なご指導をいただいておりますが、改めて本日は本町の行政役員と職員を対象に、当地域に合った災害心得、広域避難等を中心に講演いただく予定となっています。国交省近隣自治体様の派遣参加もおいでのようですが、参考にしていただければ幸いに存じます。

備えあれば憂いなし、災害は忘れた頃でなく、最近は忘れないうちにでもやってくることを町民一人ひとりが自覚し、役場が、行政役員が、最後は自分を守ってくれると、そんな他力本願的、虫の良い考えは捨てていただき、訓練や勉強会への参加こそ身を助ける最善の手段であることを強く認識いただきたいと思います。

今日の聴講により防災の知識人になっていただき、無関心な町民に影響を与える素晴らしい町民の一人として今後の活躍を期待したいと思います。今後は各行政区の一般町民を対象とした出前講座を行っていきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げまして、主催者あいさつといたします。

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