重症熱性血小板減少症候群（SFTS）などのダニ媒介感染症に注意しましょう

症状

ウイルスを保有するマダニに咬まれた後、6日から14日程度の潜伏期間を経て、発熱、全身倦怠感、消化器症状（食欲低下、吐き気、嘔吐、下痢、腹痛）、リンパ節腫脹、出血症状などを起こします。また、国立感染症研究所の研究によると、致命率は約10から30パーセントです。 日本では、平成25年に感染症法における4類感染症に位置付けられました。

感染経路

ウイルスを保有するマダニの刺咬（しこう）による感染が中心ですが、近年、SFTSウイルスに感染したペットなどの動物から人への感染も報告されています。外で生活している動物にマダニが付着していることもあります。動物に触ったら必ず手を洗いましょう。

マダニに咬まれないために

マダニは、主に森林や草地などの屋外に生息しています。草むらや藪などに入る場合は、肌が露出しないように長袖、長ズボン、手袋、長靴などを着用し、ディートやイカリジン配合の虫よけ剤を使用しましょう。また、屋外活動後は、マダニに咬まれていないかを確認しましょう。飼い犬などにマダニが付着する可能性があるため、散歩から帰ったらブラッシングしてマダニが付いていないか確認し、犬小屋などはよく掃除をして清潔に保ちましょう。

（注釈）ディートは生後6か月未満では使用できません。また、12歳未満のかたは1日あたりの使用回数に制限があり、含有率30パーセントの高濃度製剤は使用できません。

マダニに咬まれたら

マダニ類の多くは、人や動物に取り付くと、皮膚にしっかりと口器を突き刺し、長時間（数日から、長いもので10日間）吸血します。吸血中のマダニを見つけた場合は、手でつぶしたり、無理に引き抜いたりせず、医療機関で処置をしましょう。無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残ってしまい、化膿することがあります。 マダニに咬まれた後に発熱などの症状があった場合は、医療機関を受診しましょう。その際、マダニに咬まれたことを医師に説明してください。